トクタファーム・グロースストーリー

合同会社トクタファームの成長ストーリーを記録していきます!

作るだけじゃ売れない?

マーケティングの世界では、

日本の社会は成熟してきたので、モノを作っただけで売れる時代は終わったと言われている。たしかに身の回りの、私たちが普段使うもののほとんどは作ったでけでは売れないかもしれない。

またいろんな農業の指南本みたいなのを読んでも同様だ。作ったものを「高く売る」「直接消費者に売る」ようでなければ農業で食ってはいけないと書いてある。

しかし、私はそうは思わない。

日本の農家は20年前と比べても減少しているし、今後20年の間に30万人になるという予測もされている。2021年には、親を継いで農業をするという人と農業法人で新規雇用で農業するという人の数が逆転している。

(ただしここでいう法人とは家畜も入り、家畜の方が法人化が進んでいる一方で、親を継ぐ農家はおそらく耕種が多いと思うので単純に結論は出せないが)

いずれにしても、農家は今後20年で現状の3割になる。一方で日本の人口は減ったとしてもそこまで減らないから、単純に農業は「作り手優位」になろう。

また海外の状況、特に中国は食物の輸出国から輸入国になると言われている。つまり世界に流通する食物が減るということだ。

マーケティングの潮流とは別に、農産物の場合は、まず「作らなければいけない」という段階に逆戻りするのだ。つまり単純に言うと「作ったら売れる」のである。

これからの農業者は、品質の高いものは当然望まれるが、同時に量も求められる。どうやって「たくさん作るか」を考えるのが最優先だと思う。そう考えると、これまでの「農家」の発想ではダメだ。

例えば、ネギの場合、出荷調整に時間がかかり、生産量が制限される傾向がある。しかし、収穫したネギを、セッティングするだけで、根を切り、葉を落とし、皮むきし、自動的に束ねまでしてくれる、といった大型の機械が欲しいところだ。

アメリカでは、ニンジンの収穫は一人で行う。

大型の機械がガーっと収穫して備え付けの大型のコンテナに入れる。畑の端まで行ったらそれを下ろす。新しいコンテナを設置したらまた収穫を始める。大型のコンテナは大きなトラックが回収に来る。工場に運んで一斉に洗浄する。

日本でも導入すればいいのだ。何も、人が何人も手をかける必要はない。

すでに海外で実施されているのであればそれを真似て、機械を導入すればいいし、

ネギのようにほとんど日本でしか食べられないものは新しい発想で、どうすれば効率化できるか徹底的に考えるべきだと思う。

とにかく、これからの日本農業の課題は、

1)いかに効率よく経費をかけないで

2)大量に農作物を作るか

にシフトすべきだし、それができるためには農家の発想を根本的に切り替える必要があろうと思う。